平成28年熊本地震:避難所の様子

 こんにちは。中日新聞豊橋西部専売店 鳥居新聞店です。

 ここ数日、週末と熊本地震が重なったこともあり、販売店でも新聞を直接購入に来られるお客様がちらほらと見えます。販売店では、毎日少しずつ当日の新聞を保管し1ヶ月間の保管と販売をしております。気になる過去記事などがございましたら、電話でのお問い合わせや来店しての購入をして頂けますので、是非ご利用ください。また、当店では店舗横に自販機も設置しております。

 今日も余震が続く熊本地震関連記事からです。

 16日の本震発生から72時間を経過が迫り、緊迫する救助活動と平行し、14日から続く避難生活が長期化を見せています。

 指定避難所以外に、公民館・公園・駐車場・自宅前・道の駅・地域の寄合所のような場所も含めると、現在被災地での避難所の数は把握されているだけで694箇所(推定)、避難者は20万~15万人。避難所の混雑や配給の備蓄・在庫状況は避難所によってバラつきがあり、現地での情報の混乱が垣間見える。

 また、道路状況なども含めて支援物資が行き渡っていない。人手不足と確認作業が滞り、過去の大震災でも見られた、『物はあるのに届かない』状況が発生している。被災自治体の力だけで乗り切らねばならない『震災直後』の活動の厳しい現実。地元や近隣自治体からのボランティア活動と、被災者同士がSNSなどを通じた支えあいが希望の光となっている。

 余震で避難所自体が使えなくなることもあり、被災者の疲労とストレスは高まる一方。自宅の倒壊を免れた人の中にも、多発する余震を恐れて自宅や建物内で過ごせない人々が、車を広い場所へ持ち出して車内での避難生活を送っており、駐車場が不足する事態となっている。車内での避難生活が増える中、早くから注意喚起が呼びかけられているのが『エコノミークラス症候群』などの健康被害が危惧されている。

4/18付け 中日新聞朝刊より

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4月19日付け 中日新聞朝刊

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 一部避難所ではノロウイルスによる感染症も発生。同じ場所に多くの人がおり、衛生状態も心理状態も良いとはいえない。昼夜の寒暖差が激しく体調を崩す人が多発しており、心配されていた『エコノミークラス症候群』での緊急搬送も昨日までに10件報告され、どの患者も重篤な容態。今後も同様に多くの避難者に発症の可能性がある。あまりの余震の多さに、身が縮こまり寝たきりでいる高齢者が多くみられる中で、周囲は異変に気づくことができるのか大いに不安がよぎる。

 東北の被災地では、毎朝ラジオ体操を促す活動があったように記憶しています。今はそれどころでは・・・という声が聞えてきそうですが、実際に地震関連死が出ている以上、これもまた命を守る手段としては大切なことだと思います。

 また、住民が避難中の空き家に入る『空き巣』が横行し始めているとのこと。許せない犯罪です。避難・救助活動の横でこういった犯罪者からも自分や家族や財産を守ることは至難の業です。

 非常事態の中で多くの人々がストレスに晒されています。報道車両が『給油の列に横入り』『報道ヘリがうるさくて防災放送が聞えない』『避難者へのライトの照射はやめて』など、現地では報道関係者への不満も高まり、一部には「報道もあちこちからはいらない。決まった画像を共有して欲しい」という声もあるようです。報道は被災地の現状を、広く国民に知らせる必要があるため使命感も強く、危険を顧みず現地にいることでしょう。しかし、それが本当に守らねばならない被災者を苦しめることにならない様、細心の配慮が必要です。避難者の声の中には「情報がない」という声もあり、避難者それぞれの立場や状況で、必要なものも大きく違っていることがわかります。

 刻々と状況が変わる中。被災地以外で過ごす私達は、他人事だと思わずに一緒に考えることがまず必要だと思います。

 合わせて、エクアドルで起きたM7.8の巨大地震の被害も拡大を続けています。遠い南米で同じように被災している人々がいるということも心に留め、多くの命が救われることを心から願いましょう。

 

※現在中日新聞社では、熊本地震の義援金を受け付けています。

 『中日新聞社社会事業団』 電話:052-221-0580

 ≪振込先≫ 郵便振替 00830‐8‐53808

 地震翌日から既に83件の義援金をうけつけています。